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2024.12.12

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「わからない」から「面白い」

最近、「生の体験」の素晴らしさを改めて実感するできごとがありました。普段はパソコンやスマホの画面を見つめる時間がどうしても長くなりがちですが、たまにはそこから離れて、五感で世界を感じることも大事なことだなと。ここ数年は、個人的にも目と脳だけで情報を受け取ることに慣れすぎてしまっていたように思います。

 

 

初めてのジャズバー体験

 

1ヶ月ほど前、人生で初めてジャズバーに行ってきました。きっかけは、学生時代に音楽をやっていたという社内の人たちとの会話からでした。ちなみに僕は音楽について全然詳しくないです、聴くのは好きかな、程度です。

 

「赤坂駅から会社に向かう道にジャズバーがあって、いつか行ってみたいと思ってるんですよね。」という話をしたところ、今度行ってみましょうと。ジャズバーといえば、即興のセッションを目の前で聴けるライブ感が楽しそうとか、おしゃれな感じのイメージがあって、いつか行ってみたいと思っていました。

 

そんな話をしてから1週間後くらいに、3人で行ってみました。赤坂にあるB-flatというお店です。少し緊張しながら店内に足を踏み入れると、思ったよりも近くにステージが。

 

この日の演奏は、6人6楽器。アルトサックス、テナーサックス、トランペット、ベース、ピアノ、ドラム。18人のビッグバンドによる演奏の日もありましたが、ジャズバー初心者には楽器が少ない方がわかりやすいと思い、この日に。

 

お酒とともに食事を楽しんでいると、ついに演奏が始まりました。ジャズの曲は、正直1曲も知らなかったんですが、めちゃくちゃ面白かったです。画面越しや、イヤホン越しの音楽とは違う、生演奏の迫力。指の動きや空気感、会場全体を包み込む音の波、それらすべてが五感を刺激して、心を揺さぶられました。

 

実際に演奏を聴く前は、あんまり良さがわかんなかったらどうしようと思っていましたが、まったくもって無駄な心配でした。目の前で奏でられるその場限りの演奏は、かっこよくて、心地よくて、ずっと聴いていたい気分にさせてくれます。それぞれのソロパートではどこからどこまでがアドリブかわからないほど。

 

B-flatのHPの言葉の通り、とてもいい夜になりました。

 

時代に左右されない、

カッコよさとはなんだろうか。

 

その場にしか分からぬ空気。

その時にしか出会わぬ音楽。

とにかく感じてもらいたい。

 

B-flatは2001年の開店から、

多くの音楽と人と、そこで生まれる笑顔に

溢れている。

 

今日も、きっといい夜になるはずだ。

 

まだ見ぬ世界に触れてみて、自分が知らないだけですごい世界がたくさんあるんだと思いました。まだまだ知らない世界だらけ。食わず嫌いはダメですね。何事も興味を持ったら、とりあえずやってみよう。

 

 

高尾山で感じた自然の大きさ

 

別の日には、人生2回目となる高尾山へ登ってきました。都会の喧騒を離れ、自然の中を歩くことで心が洗われたような気がします。バスケを引退してからあまり身体を使っていなかったので、自然を全身で感じることはすごく気持ちよかったです。

 

ケーブルカーやリフトを使えば、頂上まで1時間くらいで登れます。標高599m。高すぎず、ちょうどいい感じです。同じ東京とは思えないほど景色がキレイでしたね。

 

こちらもやはり、画面越しで見る景色と、実際に見る景色は全然違いました。登りと下りで陽の光も違うし、ルートを変えれば景色も変わります。よく言われる「空気がおいしい」ということも実際に本当に感じました。

 

 

もちろんイヤホンもせず、自然の音を感じながら、スマホを触ることなく頂上まで登りました。足裏の感触や、疲労感、木々の匂いや風の香り。小鳥のさえずりや澄んだ空気など、まさに五感で世界を感じられて、普段どれだけ目だけで世界を捉えているかを思い知らされました。

 

 

「生の体験」の魅力

 

これらの体験を通じて思ったのは、やはり「生の体験」には特別な力があるということ。スマホから得られる情報も、面白いし、好きだし、大事ですが、面白さの種類が全然違うなと。

 

スポーツにも通じる部分がありますが、「生の体験」には、「五感で感じる」、「その場限り」、「何が起こるかわからない」といったような面白さがあるように思います。スポーツも録画で見るよりライブで見る方が面白いのは、そういった理由からなのかなと。

 

最高の「楽しい」は、必ず「わからない」を含む。

水野敬也『夢をかなえるゾウ』(飛鳥新社、2007年)

 

これは、僕の好きな言葉のひとつです。人生も遊びもスポーツも、すべてに言えることかもしれません。

 

やる前から結果が見えていることや、決められたことだけやっていても面白くない。筋書きのないドラマ、計画しすぎない旅行、ルールを覚えたての遊びやゲーム、最後まで勝つか負けるかわからないスポーツ。すべて、わからないから面白い。

 

「わかる」ことや、「先が見える」ことだけがいいこととは限らない。もっと「よくわからないもの」や「どうなるかわからないもの」に積極的に手を出してみると、意外と「楽しいこと」が見つかるのかもしれませんね。今まで敬遠していたジャズバーに行ってみることで、ジャズバーの楽しさを知った1ヶ月前の僕のように。

 

これからも、今までやってきたことに固執せず、新しいことやわからないことをどんどんやっていこうと、新年の抱負みたいなことを年の瀬に思った話でした。

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