2025.04.02
広報Blog
活動

【12歳のハローワーク】夢中の先に夢がある
先日、昨年もお世話になった徳丸小にお招きいただき、「12歳のハローワーク」の講師としてコピーライターの仕事について話してきました。
薬剤師、保育士、映像クリエイター、自衛官、お笑い芸人やアイドル、ドッグトレーナーなど様々な職業の方が参加するこの取り組みは、小学6年生がいろんな仕事に出会い、興味の幅を広げることを目的にしています。
子どもたちには、世の中にはいろんな職業があること、それぞれにやりがいや大切にしていること、そしてどんな仕事にも楽しさと苦労があることを知ってほしい。そんな想いで始まった活動だそうです。
昨年も感じましたが、この取り組みは素晴らしいものだと改めて感じました。小学生の頃の夢は、そのとき知っている仕事の中からしか選べません。当然ですよね。知らないことに憧れることはできない。だからこそ、さまざまな職業や、いろんな価値観に触れる機会があることはとても大切なことだと思うのです。
有名人に憧れる。それはそれで素晴らしいことだと思います。でも、テレビやメディアに取り上げられるような派手な仕事だけが特別偉いわけではありません。目立つ仕事ではないかもしれないけど、世の中に必要な仕事はたくさんある。そういった仕事と接点を持つことで、新たな興味が生まれることもあるかもしれません。
そういう存在になれたかはわかりませんが、誰かひとりでも、何か一言でも、仕事や進路を考えるきっかけになってくれていたら嬉しいです。
夢がなかった小学生時代
自分が小学生の頃を振り返ると、将来の仕事についてはほとんど何も考えていませんでした。将来、バスケット選手になるなんて、ましてや引退してコピーライターになるなんて、それこそ夢にも思いませんでした。
小学3年生からミニバスを始めていましたが、当時はバスケのプロリーグがなかったので、「プロ選手になる」という夢は選択肢にも入りませんでした。今ではBリーグも人気になっているので、将来の夢がバスケ選手という子も多いかもしれませんね。時代が変われば、子どもたちが持てる夢も変わります。
バスケ以外に特にやりたいこともなかったので、「将来の夢は?」と聞かれたら、先生に怒られたくない一心で「学校の先生」と答えてその場をやり過ごしていたのを覚えています。
時間が短かったので、自己紹介は少ししかできませんでしたが、就職活動を辞めてプロを目指し、3年かけてプロになれたこと。そこから9年プレーしたあと、引退して全く異業種のコピーライターになったこと。仕事を選ぶ上で大切にしたこと、そして今の仕事の楽しさや大変さといった話をしました。
もちろん小学6年生の時点で夢がある人は素晴らしいけど、僕がそうだったように、夢はなくてもいいし、途中で変わってもいい。人と違ったって構わない、つまり、なんだっていいと思うんです。
夢に出会える人は、運がいい
そもそも「夢」と呼べるものに出会えるかは、運の要素も大きいと思っています。僕も兄に連れられてたまたま始めたバスケットを、気づけば8歳から35歳まで27年間続けていました。兄が他のスポーツをしていたら、僕もバスケットはしておらず、プロ選手にもなっていなかったかもしれません。たまたまバスケットに出会えたことに感謝しています。
「夢」と「運」について考えるきっかけになった、現役時代のこんな話があります。
職業体験としてチームの練習を見に来ていた中学生から、「なんでバスケット選手になろうと思ったんですか?」と聞かれた時、僕は「自分の力がどこまで通用するか挑戦したかった」と、ちょっとかっこよく答えました。(もちろん嘘ではありません)
すると、隣にいた身長2m超えのチームメイトの外国籍選手が、同じ質問に「背が高かったから」と答えていました。当時は「なんてことを言うんだ」と驚きましたが、それが彼の正直な答えだったんですよね。背が小さかったらもしかしたら他のスポーツをしていたかも、と。
元も子もない話かもしれませんが、「夢」というものには、生まれた国や時代、遺伝や運の要素も大きく関係しています。たまたま「夢」を持てる環境にいた、という。
夢より夢中を
だからこそ僕は、「夢」を持つよりも、今興味があることに没頭して、「夢中」になってほしいと思います。「これが夢です」とは胸を張って言えないかもしれないけど、今が楽しい。時間を忘れてやってしまう。それが、結果的に「夢」につづいているのかもしれません。
勉強でも、スポーツでも、音楽でも遊びでも。
面白いから熱中する。
好きこそものの上手なれ。
よく、スポーツ選手の卒業文集とかが引っ張り出されて、あの人は小学生の頃からの夢を実現してすごい。と言われることがあります。もちろんそれはそれで素晴らしいことですが、全ての人がそうである必要もないのかなと思っています。途中で夢が変わったり、そもそも夢がなくたっていいと僕は思います。たまたま夢に出会えない人もいます。
子どもたちには、とにかく今興味のあることを一生懸命やってほしい、と伝えました。僕がそうであったように、当時は夢とは呼べなくても、好きでやっていたことが、意外と将来の仕事につながっていたりするのかもしれません。
「教えること」は「学ぶこと」
i:stでは、企業理念のひとつに「人と社会のために貢献すること」を掲げており、こうした教育的な取り組みにも積極的に参加しています。未来の社会をつくる子どもたちに、「働くことの大切さや面白さ」を伝えていくことは、僕たちが担う社会的な責任のひとつだと考えています。
また、こうした活動に参加するといつも思うのですが、教えるはずのこちら側が、素直な子どもたちから学ぶことも多く、自分の仕事を見つめ直すきっかけにもなっています。
今後もこうした取り組みに継続的に関わっていけるように、日々の仕事に向き合っていきたいと思います。
徳丸小学校の関係者のみなさま、このような貴重な機会をいただきありがとうございました。