2024.07.30
社長Blog
思い
オリンピックが始まりました
パリオリンピックが開幕しましたね。
スポーツ観戦は好きなので注目している種目は観戦したりチェックしています。今回も柔道、バスケットボール、バレーボール、体操などを観ていますが、毎回気になっているのは、陸上と水泳。いずれも自分が過去に打ち込んだスポーツだからです。
水泳は小学校低学年から通っていたスイミングクラブで選手育成コースまで昇級し、中学では陸上部に籍を置きながら夏だけ臨時水泳部員として夏休みの大半をプール通いして大会に出場するという掛け持ち部員で、陸上と水泳の両方で大会で入賞したこともあり、ちょっと思い入れがあるスポーツです。(今は全く面影もありませんが・・)
田中希実選手が紡ぐ言葉
今回特に注目しているのは、中距離・長距離走者の田中希実選手。
東京オリンピック1500m、5000m各代表。今回も1500m、5000mで出場します。
私がやっていた同じ中距離という種目で親近感があるのと、身長153cmで小柄ながら1000m、1500m、3000m、5000mの日本記録保持者です。1つだけでも大変なことですが、4種目の記録保持者というのは本当に凄いことです。中長距離と一括りにできず、それぞれ全く戦い方も違うので・・。さらに五輪における1500mの入賞は日本人初、世界陸上における5000mの入賞は26年ぶりという快挙を成し遂げています。
日本の陸上界においてなかなか達成できなかった結果を出してきていますが、レースで勝っても大喜びせず表情が変わらないところが好きです。
東京とパリの2大会連続でオリンピック選手になっているわけですし、心の中では闘志を燃やしていると思いますが・・・。
アスリートとしても凄いのですが、なによりも田中選手が発言する言葉や
紡ぎ出す文章が印象的で、その部分においても以前から注目してきました。
田中希実選手らしさが表れているインタビュー記事があり
その中でのコメントの一部を抜粋して引用します。(webSportiva 掲載記事より)
「頑張った日々の可能性を自分で狭めたくない、という気持ちが大きくなってきました。その答えは自ずと出るものであって、潜在意識で限界を決めるものではないと思っています。だから何が起きても驚かない。」
「自分の可能性を決めたくない、という思いがありますが、人間の可能性も決めたくない。だから世界記録が更新されたと聞いても、あまりビックリしないんです。」
ここに、2つのポイントがあると思いました。
・限界を決めない
・他人の記録も人間の可能性として受け入れる
24歳とは思えない達観した考え方です。こういうマインドがあるからこそ、いろいろなことを受け入れながら感情をコントロールして本質をぶらさずに結果を出してきているんだな、とわかりました。
先日NHKの番組で黒柳徹子さんとの対談で出演されていたのを観たのですが、
オリンピックに向けての想いとして最後に書かれた色紙の言葉が
「幸せを噛みしめる」
でした。
この「噛みしめる」という言葉が、とても田中選手らしい言葉だな、と思いました。
「不安を感じてもすごく苦しんだとしても、それも本当の意味では幸せ。」
とも話していました。
エッセイ(→ コチラ)などを書かれていて文筆家でもあったりする田中選手は
読書家でもあり言葉選びが秀逸で、とてもリスペクトしているアスリートです。
直近のエッセイは深いものを感じました。 →コチラ
我々はどう生き、死ぬのか「考え続けようではないか」
アスリートの私が記す「人が生きる意味」
「本質を見失わない」スタンス
普段の私たちのクリエイティブの仕事も、社内で案が取捨選択されたり、クライアントから案が選別されたり、コンペがあったり、いろいろと競う場面があります。仕事ですから思い通りにいかないことの方が多かったりします。
他人のやっていることが気になったり比べてしまったり、妬んだり、それで一喜一憂したりすることもあるかもしれませんが、この田中選手の「本質を見失わない」スタンスは大事だなと思いました。
選手の言葉を聞いて学んだり感化されるのもオリンピックならではなので、今回も何かしら感じ取りながら、勝ち負けだけでなく各選手の想いや活躍を応援したいと思います。