2025.04.10
社長Blog
思い
社内
異動が無縁の仕事?
新年度の季節になりました。
4月は世の中の新年度で、異動や変化の多い月です。
i:stは年度末が4月で5月が期首なので、まだ新年度ではありませんが
4月には新しい人が入ったりすることが多い月です。
今年はどちらかというと、外部の方々の変化が例年よりも多い印象で、
20年近くお世話になった方が異動されたりご退職されたりして
少し寂しい気持ちにもなったり、新たなご縁もあったりして
ご挨拶に伺ったり、と外勤が多くなりました。
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異動が無縁の仕事?
業界の一般論でいうと
私たちクリエイターは専門職なので、制作系の会社にデザイナーとして入社した場合
チーフとかディレクターなどの役職が変わることがあっても
営業や経理などの全く違う仕事になることは、ほとんどありません。
良い部分でもあるのですが、社会人としては少し視野が狭くなりがちなのが
難しい部分だと思っています。
デザイナーで入社したのに、営業になってしまった、という話を
希に聞くこともありますが、
周囲の反応は「え、かわいそう」「望んでいない配属になったね」のように
気の毒に思う空気もあったりします。
私が、がっつりビジネス系の仕事から異業種転向しているということもあり、
そもそも視野が狭いクリエイターはどうなのか?と疑問を持っていました。
視野が狭くなることで、クライアントとのマインドの差が広がってしまう懸念から
自分自身がマルチタスクでいろいろな仕事を兼務し、
制作、営業、管理、経営などを幅広くやってきました。
できるだけクライアントの気持ちや考えを汲めるようにしたい、
という思いもありました。
もともとこの業界に入ってから、デザイナーとしてキャリアをスタートしましたが、
見積もりも作り、コピーも書き、営業で仕事を取りに行き、
社内ではシステム担当なども兼務するなど
仕事の範囲においては線引きしていませんでした。
それが嫌でもなく、いろんな経験ができることや
自分の可能性を広げていく意味でとても楽しかったし
それによって多角的な思考を持つことができていると実感しています。
i:st独自のスタイル
弊社は同業他社と少し異なる部分がいくつかあります。
- <直取引がほぼ100%>
弊社は直取引がほぼ100%で、ほとんどが大手企業です。
扱う案件も皆さんがよくご存知の商品だったりしますので
他とちょっと違う特徴があります。
外部の方から「この規模でそのような案件をやっているんですね」と
驚かれることも多いです。
- <営業専任職がいない>
大手企業様と直取引なら敏腕営業がいるのでは?と思われがちですが
せっかく直取引なのだから、社員も良いことも悪いこともダイレクトに
実感してほしいという思いから、ディレクター中心に
クリエイター自らが先方とやりとりし
制作進行を担う営業職も設けていません。
(新規獲得のための営業は私の任務ですが)
- <兼任職がスタンダード>
i:stは視点を広げたり、ビジネスマインドを持ってもらうために
デザイナーやコピーライターなどの制作の半数の人が
クリエイティブマネージャー兼任職です。
クリエイティブマネージャーは、
スケジュールや校正や見積請求などの制作進行管理的な役回りと
ゆくゆくは企画もしていける提案型のスキルを磨いてほしいと思い
会社設立直後から兼任職として設けていました。
i:stでは創業早々から、コピーライター兼任クリエイティブマネージャーと
デザイナー兼任クリエイティブマネージャーの両方がいましたが、
昨年入社した新卒2名もデザイナー兼任クリエイティブマネージャーとして
仕事をしています。
おそらく兼任で全く違う視点を持ちながら
それぞれの業務を行なっていると思いますし、入社当時は混乱もしたと思います。
i:st独自のスタイルでもあるので、お客様からもどういう役職?と
ご質問いただくことも多いのですが
私の経験から「兼任」を推奨して人事を行なっています。
私たちの仕事はアート活動ではなくビジネスなので、
クライアントやユーザーの課題を解決するために
制作の一部を担当するのではなく
最初から全体を見る視点を養ってほしいと考えています。
いきなり兼任で最初は戸惑っていたであろう昨年の新卒2人も
この4月で丸一年を迎えました。
いろいろと仕事を覚えて慣れてきて、大きく成長してくれていて
何よりも嬉しいことです。
これからも飛躍の後押しをしていきたいと思います。
経営の立場になってから常々感じることですが、
いろいろなことが壁となって立ちはだかる中で
社員のみんなの成長が、私自身の大きなモチベーションになっています。
桜も満開を迎え、新しい季節にむかって
私たちも満開の花を咲かせられるよう明るく前向きな気持ちで
臨んでいきたいです。

