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2024.02.29

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【異業種に転職して1年】「準備」と「行動」どちらも大事だと思った話

プロバスケ選手からコピーライターに転職して1年が経ちました。

 

引退した当時は、セカンドキャリアにありがちな「次にやりたいことがない」状態。詳しくは以前のブログを読んでいただきたいのですが、この問題に対する僕なりの解決策は、「とにかくバスケ以外の仕事をやってみること」でした。

 

やってみないことには、その仕事が「好きかどうか」「得意かどうか」「どんな問題が起きるのか」などの実感がわきません。それまでの経験からある程度の予想はできると思いますが、想像と実感の間には常に大きな隔たりがあります。

 

 

とにかく始める

 

結論からいうと、この「とにかく始めてみる」というのが僕にとっては大正解でした。

 

これまでの世界がいかに特殊だったかを思い知り、世の中を見る視点が広がりました。街を歩いていて気になる点なんかも自然と変化していきましたね。新しい世界を知ることは、想像以上に楽しかったです。

 

もともと言葉に興味がありコピーライターを目指したわけですが、この仕事に就いて1年が経ち、言葉への興味がより強くなっていきました。いや、興味が強くなったというよりは、言葉に対する視点が変わったという感じでしょうか。

 

これまでは街中やインターネット上で言葉を見ても、特に引っかかることなくスルーしてきました。ですが、この仕事をするようになってからは、キャッチコピー的なものはもちろん、商品名やポスター、広告、メール文や資料にいたるまで、あらゆる言葉が気になるようになったのです。

 

メールを書くのも、友達と喋るのも、本を読むのも、1人でする考え事でさえ、すべて言葉でできている。

 

世の中にこんなにも言葉があふれていたんだと初めて気が付きました。

 

 

視点が変われば、世界は変わる

 

「いま目の見える範囲で赤いものを探してください」と言った時、青いものは驚くほど目に入ってきせん。まるでこの世界に青いものが存在しないかのように。興味や関心のないことは情報として受け取ることができない、いわゆるカラーバス効果というやつですね。これは「視点が変われば世界は変わる」ことのいい例だと思います。実際の世界は何も変わっていません。

 

これと同じように、これまで僕は世の中にあふれている「言葉」や「デザイン」についてほとんど気にとめていませんでした。バスケしかしてきませんでしたからね。それがこの仕事をするようになってから興味・関心の幅が広がり、文字通り世界が広がりました。

 

これはバスケ以外のことを「とにかく始めた」からこそ得ることができた気づきです。

※引退後にバスケ関係の仕事に就くことを批判しているわけでは決してありません。素晴らしい仕事だと思います。ただ、当面の生活費のためとか、なんとなく「バスケしかしてこなかったから」と狭い視野で判断してほしくないなとも思います。バスケから離れると最初は当然苦しいですが、意外となんとかなります。この話は長くなるのでまた機会があれば詳しく書きます。

 

 

結果は運だけど、挑戦は選択

 

さて、話を戻します。僕の好きな言葉に「最善は善の敵である」という言葉があります。最初から完璧を目指すといつまでたっても始められないので、まずは失敗してもいいから行動してみる。という意味です。

 

これは、スポーツとクリエイティブに共通する大事な考え方かなと思います。正解や完璧がないからこそ、最初からベストを目指さず、まずはその時点でのグッドを目指して行動してみる。それから自分なりのベターに向けて改善を繰り返す。そうして少しずつ成長いく。その時点での自分の実力もあまり関係ない。

 

失敗や批判を恐れず、とにかくやってみよう。

 

今の仕事にもこの考え方は生きています。こうしてアウトプットすることで自分の思考も整理できるので、このブロフも、始めてみてよかったことのひとつです。

 

 

準備が大切

 

一方で「準備が大切」ともよく言われます。これまで書いてきた「とにかく始める」と真逆のことを言っているように感じますが、これについても僕は完全に同意します。

 

バスケ選手を引退してコピーライターを目指したと書きましたが、そのための準備はしっかりしていました。

 

まずはビジネスパソコン教室に通い、基本的なPC操作を学びました。(Word、Excel、PowerPointのMOS取得)それと並行してコピーライター養成講座に通い、未経験ながら今の会社に採用してもらいました。

 

現役時代も、僕は準備を大切にしてきました。というのも、オフェンスよりディフェンスの方が断然好きだったのです。

 

その日の調子に左右されるオフェンス(シュート)に比べて、ディフェンスはその日の調子はほとんど関係ありません。相手のフォーメーションやディフェンスのチームルールを覚えたり、コートでもベンチでも常に状況を冷静に観察し正しい判断をする、といった準備さえ徹底すれば安定したパフォーマンスを発揮することができます。

 

ディフェンスは数字にも残らないし、ミスしてもわかりにくいのであまり大切にされていません。地味な仕事です。見る方もやる方もオフェンスの方が面白いからです。

 

ですが、僕はディフェンスが好きでした。それは、準備すれば必ず結果につながるからです。うまくいかなかったら別のやり方を試してみる、それでもダメならまた別のやり方で、相手がこうきたらこうしよう、と論理的に考えて試行錯誤するのが好きだったのです。

 

何事も急にはうまくなりません。毎日コツコツ。準備する。

 

今の仕事においても同様です。特に未経験で始めたからこそ準備が大切だと思っています。下調べやリサーチを人一倍やる。プレゼンや打合せの前に仮説を立ててシミュレーションしておく。事前に質問されるであろうことを想定し、答えを準備する。スキルがなくてもできること(=準備)を誰よりも大切にしながら仕事を進めていき、失敗したら改善を繰り返す。そうすることで少しずつできることが増えていくのかなと思います。

 

 

臆病と勇気は両立する

 

少し長くなってしまいましたが、以上のように「とにかく始める」と「準備が大切」という矛盾している2つのことが、どっちも同じくらい大事なんだということを学びました。

 

何も考えずに始めるのも良くないし、考えすぎて行動しないのも良くない。大事なのはこのバランスなのかなと思いました。

 

臆病であり、勇気がある。

 

これからも、準備を誰よりも大切にしながら、ある時は「えいや」と始めてしまう。そんなバランスで仕事を進めていきながら、新しいことにもどんどん挑戦していけたらなと思っています。

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