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2024.05.09

社長Blog

実績

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「基本のおかずつゆ」の
パッケージデザイン

キッコーマン食品様の「基本のおかずつゆ」のパッケージデザインを

私の方で手がけさせていただきました。

 

作品ページは →コチラ

 

 

 

こちらの商品は、しょうゆ、本みりん、砂糖、塩、清酒、だし の6種類だけを絶妙な配合で合わせた調味料です。昨年から新商品として発売されて、この4月からCMも放映されています。

 

肉じゃが、生姜焼き、てり焼きを始め、炒め物や唐揚げ、親子丼などなど。びっくりするほど、守備範囲の広い調味料です。肉じゃがは玉ねぎなどの甘みが引き立ち、生姜焼きも味がしっかりつくし、てり焼きはしっかりてり感もでます。素材の味わいを生かしながら、どんなおかずにもこれだけで味が決まる、という画期的な調味料です。

 

さっそく重宝していますが便利さを実感します。原材料は「6種だけ」の調味料でできていて、他の添加物は入っていないため、手作り感のある仕上がりになるので驚きです。

 

 

いままで、調味料は「料理酒」「本みりん」も使っていたし、だしもとっていたりしたのですが、料理によって入れるものや、分量も変えていたので、1つの配合率でいろんな料理に応用できるとは考えたこともありませんでした。ご提案段階からサンプルをいただき、自分でいくつかの料理を作ったときに、その応用力に本当に驚かされました。

 

 

素材とこのつゆだけで煮込みました。

 

肉じゃがが美味しく仕上がりました。

 

 

 

「心を動かす」表現のために

 

自分が体験した「画期的な調味料であること」を表現するデザインのために、いろいろ文字周りも含め提案させていただいてきました。

 

最終的には、白地に赤の看板で料理写真もいれながら、下部で6種だけを使っていることと、手作り感が伝わるように手描きのイラストも用いて表現しました。料理を始めたばかりの人にもやさしい印象になるようなデザインを心がけました。店頭に置かれたときに、下部の値段のカードが入るレールで隠れてしまう部分から上に、最低限伝えたいことをまとめました。そのため上下に分かれているようなデザインになっています。

 

どういう商品なのかを限られた面積のパッケージデザインで語らせるのは、たくさんの特長があるため情報過多になりがちです。優先順位を決めて取捨選択し(=できるだけ削ぎ落とす)、強弱をつけながら表現していくのが、一番大事なことだと痛感します。

 

もちろん、食品なら美味しそうに感じるか、という要素は優先順として上位にあがってきますのでそれも考慮しなくてはいけません。いろんな課題が出てきますが、それを検討していくのが難しくもあり、醍醐味でもあります。

 

この仕事をしていて感じることは、ご依頼いただいたクライアント様からの課題を解決していくことを考える上で、受け手のことを深く考えることがとても大切だということです。自分自身の経験値や思ったこともユーザーのうちの一つなのでしょうが、もっと実際のユーザーの求めていることを考え抜くことが重要だと考えています。

 

 

変化を感じ取り、学び続けること

 

5年前、10年前のユーザー層とはあきらかに変化していますし、市場動向も激変しています。いろんなことをリサーチして吸収し、あらたな発想でアウトプットをしていかないといけないため、常に勉強の繰り返しです。

 

今回決まった案のデザイン作業は、スタッフのデザイナーではなく私自身が担当しました。デザイナー歴30年近くになりますが、毎回新たに学ぶことばかりです。

 

このクリエイティブの仕事は、「ゴールはない」と思っています。世の中が変化していくことを感じ取りながら、常に自分自身をアップデートしていく必要があるとつくづく感じます。クリエイター=表現するのが得意 であることが注目されがちな仕事ではありますが(もちろんそれが苦手ではどうにもなりませんが)、どちらかというと常に新しいことを取り入れ知識欲があって向上し続けたい人に向いている仕事だと思います。

ある意味、新たな学びを続けたい人にとっては、「ゴールがない」のでずっと続けていける仕事だと考えています。

 

それを改めて感じた仕事でした。

 

「基本のおかずつゆ」、ぜひとも

多くの方に使っていただきたい商品です。

 

ブランドサイトは →コチラ

 

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